クヌート・ハムスン『ヴィクトリア』
この本の作者のクヌート・ハムスンはノーベル賞作家でもあるのだが、その政治音痴が災いしてナチスドイツを支持していたためか、日本でもあまり有名な作家ではない。
そんな影響もあってか、この本はしばらく廃盤の状態が続いていたのだが、いつの間にか、また発売されていたようで。
しかも今回は文庫本。
この本は、20代の頃の僕の宝物だった。
読むたびに、泣きっぱなしだよ。
一流の作家の手にかかると、純愛ものでもチープにならないんだよね。
むしろ緻密に行き届いたディテールによって、力強いリアリティーを与えてくれる。
とにかく二人の主人公が、とても人間らしくて可愛いんだ。
そのしぐさや心の動き、等々・・・
まさに細部に神は宿るだよ。
純粋な方に、おすすめ。
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