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アドヴァイタ

あなたはすでに『それ』なのかい?

この記事は2021.10.8、13:28に更新しました。

更新内容:記事に加筆をいたしました。

 

自己想起

何をしていても、同時にそれをしている自己に対しても意識(注意)が向いていることを自己想起という。

それは「マルチタスク的な注意の分割」によるものだ。

たとえば〈読書などといったすべき作業〉をしながらも、同時に〈読書などといった作業をしている自己〉にも注意が払われている。

 

自己想起:注意のマルチタスク

作業 ← 注意 → 自己

 

自己喪失:注意のシングルタスク

作業 ← 注意

 

しかし、現代人はこのような自己想起をすることが困難だ。

おじさんおばさん世代は、家に帰ると何をしていても、つけっぱなしのテレビに意識が向いているテレビ想起になっていたのであろう。

 

自己喪失:注意のマルチタスク

作業 ← 注意 → テレビ

 

とはいえ、仕事中にはテレビは見れないので、このようなテレビ想起状態となるのは帰宅後だけのことであった。

 

しかし、最近では若い子も含め、24時間何をしていても、スマホに意識が向いているスマホ想起になっているのであろう。

 

自己喪失:注意のマルチタスク

作業 ← 注意 → スマホ

 

なのに「(潜在意識レベルにおいての)慢性的なスマホ想起状態であるがゆえ、(潜在意識レベルにおいて)慢性的なスマホ想起状態になっているという自覚がない」ときたもんだから、なおさら深刻なのである。

ゆえに、自己の目覚めなど夢のまた夢、健全な人間には必要不可欠な注意力や集中力さえもない夢遊病者のような人間が増えていくばかりである。

(もちろん、スマホ自体は悪いものではない。)

 

あなたはすでに『それ』なのか?

ラマナ・マハルシの弟子であったプンジャジは、

「あなたはすでに『それ』なのだ!」

と宣言した。

(同時にこの発言は、その文脈を読み取ることのできない探求者たちを〈木に登るブタ〉にさせてしまうことにもなった。)

 

しかし、それは「あなたは、潜在的には、すでに『それ』なのだ!」という意味であってね。

それなら犬や猫だって、馬や鹿だって『それ』なのだ。

そんなことは言われなくともわかっている。

 

「あなたはすでに『それ』なのかい?」

もしそうなら、あなたは顕在意識レベルにおいて、

(睡眠時を除いて)どのような状態にあっても、『それ(自己意識)』と『それ以外の自己』とを明確に切り離すことが任意に可能である

のだろうか?

 

ならば、この事実をみてごらん。

 

自己喪失:注意のマルチタスク

作業 ← 注意 → テレビ

作業 ← 注意 → スマホ

 

現代人は『それ』を『テレビ』や『スマホ』に乗っ取られたのである。

 

「あなたはすでに『スマホ』なのだ!」

 

それゆえ、

「あなたは全然『それ』ではない!」

 

「(いつもいるべき自己意識としての)あなたは『どこにもいない』のだ!」

 

特にスマホをさわっている時のあなたの意識内においてはね・・・

 

だから、せめてノーコンタクトセッションの最中くらいは、スマホを別の部屋に置いておくと良い。(たとえスマホが目に入らない場所にあっても近くにあると、無意識的にそちらにも潜在意識的な注意を分割しているのである。)

 

あなたの魂とでも言うべき自己意識(真我)を眠らせる《想念という最も危険なウイルス》は、あなたの意識内のみならず、スマホの中にまで寄生して、その勢力をさらに拡大し続けている。

 

もっと理解を深めたい・・・

 

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